【BLUE/Saucy Dog】
について歌詞を解釈していきます。
楽曲について
2020年6月12日にデジタルリリースされた楽曲。
新型コロナウィルスの影響にある現状から
届いたサウシーの新曲となっています。
以前の楽曲【結】については以下からどうぞ!
歌詞解釈
タイトル【BLUE】とは?
まず始めにこの楽曲のタイトル【BLUE】についてです。
様々な意図がある中で、筆者が強く感じたのは以下の二つ。
1.この世界がまるで水中のように息苦しいこと
2.今のコロナ禍の惨状がまさにブルーであること
どちらにせよ、このタイトルが示すのは
ポジティブなイメージではないことが分かります。
さて歌詞を追っていきましょう。
1番
高層ビルの海の中
漂ってる僕ら今日も
溺れそうになりながら
息継ぎの場所を探してる<BLUE/作詞:石原 慎也 作曲:石原 慎也>
今にも倒れてしまいそうな
行く先の見えない心情が謳われています。
まさに社会の波にのまれながら生きている
私たち人間の描写のように感じられます。
何度も溺れて苦しくて泣いて
またどうすることも出来ずに這い上がって
必死に息をしようとすることの繰り返し。
ここではそんな過酷な毎日が
まるで海の中のようだといっているのです。

溺れた時に必死に水面から
顔を出そうとする瞬間。
まさにそれほどに悲痛です。
"Do you kill me?"この世は
息苦しくてしょうがないね
産まれた意味を教えてよ
どこを目指して泳げばいい?<BLUE/作詞:石原 慎也 作曲:石原 慎也>
歌詞にもあるように
まるで自分を殺しに来ているのか
と感じるほどに艱難辛苦な日々。
自分の人生の終着点は何処なのか?
何を目標にしているのか?
自分の目指す夢はなんなのか?
そんなことを思いながら
ただただ浪費するだけの毎日なのです。
そうして顔を上げることも無く
ひたすらに疲弊している私たち。

こうなってしまったのは
いつからだろうか…。
運命なんか知らない
僕らで作ればいいや流されて 泣かされて
世界に見放されても
僕らどこまでもこのままで
誰にも愛されなくても<BLUE/作詞:石原 慎也 作曲:石原 慎也>
全てを諦念した訳ではありません。
むしろ反骨精神ともとれる想いが映し出されています。
例え、味方が自分一人だとしても
未来は自分で描いていくといっている。
一見すると前向きで明るく映っている歌詞です。
しかしながらこのように感じてしまう世界は
既に「良い世界」と言い難いのかもしれません。
2番
"You'll be all right"荒波を
乗りこなす為に今があるんだ
半端な覚悟じゃダメじゃない?
後悔に足を止めるなよ<BLUE/作詞:石原 慎也 作曲:石原 慎也>
2番から謳われているのは
過酷な世界を生きる私たちへのメッセージ。
必死に波を掻きながら息を吸っている今は
今後の更なる困難へ立ち向かう糧となるのです。
後ろを振り返って、
変わらない過去に足を救われて
溺れてしまうくらいなら
立ち止まらずに
前へ泳ぎ続けろといっているのです。
「あなたは大丈夫」
根拠はなくとも
そういってくれるだけで
どこか救われた気持ちになりますよね。

優しく歌い上げているからこそ
余計に心に染みます…。
からかうやつはほっとけよ
波風立たして笑ってるんだ
結局はみんな自分次第
何をしても良いのさ<BLUE/作詞:石原 慎也 作曲:石原 慎也>
ここの歌詞には日々に悩んでいる私たちが
気付くべきである本質について謳われていると感じました。
競争社会や集団生活故に
心に蔓延る「他人への感情」
特に日本人はその傾向が強いように感じます。
そしてそれに飲み込まれて
手も足も出ずにレールに乗せられているばかり。
そうではなく、
もっと自由に生きられる権利があるのです。
しかし自由にすれば
「出る杭は打たれる」の状態で
誹謗中傷を浴びせてくる人が現れます。
しかしそんな人々は
既にそのレールに乗った固定概念に
縛られているのです。
そんな人々を無視して
どうか前向きに生きてくれという
サウシーのメッセージ。
運命なんか知らない
僕らで作ればいいや騙されて はがされて
世界に嫌気がさしたの?
きっとあの時の失敗はもう
許されても良いんだよ<BLUE/作詞:石原 慎也 作曲:石原 慎也>
ずっと過去の過ちや後悔が
心に纏わりついて離れないまま今に至る。
そうなることで
今の行動一つ一つに
自信が無くなってしまいます。
いつしか世界に対する想いは
ネガティブへと変容してしまった。
そんな中で呈されているのは
「もう気にしなくてもいいんだよ」
ということ。
どうせ戻らない時間ならば
いっそ心から追い出してみた方が
楽になれるのかもしれません。
壊れそうな時には
泣いたって良いし辞めちゃったって良い
疲れたら漂いながら<BLUE/作詞:石原 慎也 作曲:石原 慎也>
どうしようもなくなった瞬間に
こんな自分は弱いから
もっと頑張らないとと無理をしてしまう。
恐らく社会や集団にのまれている人に
共通している考え方だと思います。
しかしそうではなくて、
一度折れた羽根をそのままに
心の中の感情を曝け出すことも大切なのです。
どこまでも
過酷な状況の私たちを肯定してくれます。
ラストサビ
流されて 泣かされて
世界に見放されても
僕らどこまでもこのままで
誰にも愛されなくても僕らなら 僕らなら
いつかの後悔も乗り越えてさ
きっと何度でも明日へと
息も忘れて泳いでく<BLUE/作詞:石原 慎也 作曲:石原 慎也>
そうしていつかは
過酷な水中のような世界で
また一歩を踏み出して歩き始める。
あれほど必要としていた
「息」すら意識しないほどに
前を向いて進み続けていくのです。

まさに現状にぴったりの
メッセージが込められています。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
【BLUE/Saucy Dog】
について歌詞を解釈していきました!
※筆者の一解釈なので
様々な解釈があることをご了承ください。
誰もが感じている表に出せない感情を
全てこの曲が代弁してくれているかのような歌詞。
この状況でバンド側から新曲が出されることを
本当に嬉しく思います…。
ありがとうございました。